コリブロ

尖り過ぎて、ケガしそうな介護看護ITメディア

②介護とITの共通点:定着率の課題

 

前回の記事からの続きです。

 

colibri.hatenablog.jp

 

先に述べたように、IT業界は介護看護業界と比肩できるかそれ以上に、人材難であるためこの分野の取り組みは進んでいると感じます。

 

IT企業における従業員の定着率の向上のために、重要だと認知されている項目の中で、業界関係なく通ずる項目をまとめてみました。

 

1.上司に話せるということ

これが一番最初です。従業員は話を聞いてほしいです。特に「実は私はこんな気付きがあって、これは他の従業員ではなかなか気づきにくい私しか知らない小さな秘密」みたいな改善を話したがります。誰が見ても明らかな業務上の問題や、改善点は堂々と話すことが出来ます。しかし、このような小さなポイントは、業務全体からすると大したことではないため、口上するのが、ためらわれ、少し気恥ずかしさを持ちながら、勇気を振り絞って上司に報告します。この小さな一言を言える環境かどうかで、その従業員の職場への満足度は飛躍的に向上します。

 

2.理念に共感できること

ホームページにあるような歯が浮くような形式だけの企業理念ではなく、各従業員が業務上の判断に迷ったときに、行動選択の手助けになるものです。例えば、利用者様第一という理念が浸透していれば、利用者様がケガをされ、自分が病院に連れていくかどうかの選択に迫られた際に自分が行くかもしれません。法令順守が優先的な理念だとすれば、同じ選択の際に、自身は責任を負えないため、関係各所に連絡の上、対応を仰ぐかもしれません。(あくまで例です!)

この理念がふわふわしていて、経営者が何を考えているのかわからない。また、経営者が継続的に理念を伝えず、張りぼて理念になっていてもいけません。中途半端な対応をしてしまうと、従業員は何を信じるべきかわからず、経営者や組織に対して不安や居心地の悪さを感じるとともに、組織の軸が欠落してるために従業員間でも考え方の相違が生じ始めます。

逆に細部まで理念が行き届けば、子細な指示をだす頻度が少なくなり、業務が円滑になります。また、従業員も理念に共感する人材(欲しい人材)が集まり、そうでない人材は自ずと退出していきます。

 

3.仕事が面白いこと

これは当たり前ですね!

ポイントは業界や業務に関係なく、仕事は面白くできるということです。

ここでの面白いとは自由と責任の下、自発的に行動し、自分が選択した行為が結果につながるという経験を得られたときの感覚を指しています。この面白さにはかなりの辛いプロセスもありますが、一度経験したら次の経験を所望してしまうそういう依存性のある感覚です。こういう環境を職場に提供する必要があります。

 

4.組織に貢献していること、それが認められること

誰しもが少なからず、認知され称賛されたいものです。ただし、称賛すべきタイミングは従業員が誇りをもって選択し、成果が出た時だけです。仮に、甘んじて上司が評価した場合、従業員は妥協することを学び、かつ上司の能力は低いと判断します。その結果、従業員のパフォーマンスは低下し、その後、上司が問題に気付き評価を厳しくすると、数十倍にもなって不合理な不満が噴出するという負のサイクルへと入ります。

 

これは、IT業界で考えられていることの一部ですが、人材不足という共通の課題を抱える業界として、学べることは多くあるように感じています。

 

改めて介護看護業界は、1にも2にも人の力によって業務が成立しています。

従って各従業員の働き方や労働環境に配慮しモチベーションを維持することで、職場で長く勤めてもらうことは利用者様への継続的なサービス、従業員間のチームによる事業運営、企業の業績を考える上で極めて重要なポイントです。

 

従業員の仔細な変化に上司が気付き、早期のアクションをとれるかどうかで、従業員の業務態度や意欲は大きく変化します。

 

ではモチベーションの低下や職場・上司への不満を改善する施策にはどのようなものがあるのでしょうか。

 

色々な取り組みがありますが、IT企業始め、他業界でも多く採用され、注目されている手法がありますので、それは次回の記事にまとめたいと思います!

 

けして出し惜しみをしているわけではなく、桜もちからあまりにも話題が逸れそうなので、話を切り上げたいだけでございます。

 

なので、あまりハードルを上げずに、次回の記事をのんびり楽しみにお待ち下さい!!^^

 

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