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尖り過ぎて、ケガしそうな介護看護ITメディア

介護ITが進化しづらい理由①

こんにちは、鎌原です。

 

様々な角度から議論はありますが、総じて介護ITは遅れているのは間違いないでしょう。介護ITが遅れている原因は複数あると考えているのですが、その1つに介護に関わる人は「自分たちが特殊である」と信じすぎている。というのがあります。これは私のような介護業界でIT側として関わる人間も含めてです。

 

介護業界で働かせていただいてるので、友人や業界外の方と話す際には、介護について説明を求められることがあります。そのような機会に気を付けていることは、「自分たちは特殊」だと思い込まないことです。どうせ現場の様子や制度の仕組みがわからないだろうから、介護は特殊な業界だからと慢心し、説明を回避してしまうことがあります。

 

介護IT側の人間がしばしば言うのはこんなことです。

「介護業界のユーザーは特殊でITに疎いから、あえて古臭いUIにしなくてはいけない」

「介護業界は法改正がある特殊な業界だから、自由な開発をする時間はない」

業界全体がこのように考え始めると、このように考えるのが普通だという雰囲気が確立され、さも当然のように使われ始めます。

 

バンドワゴン効果」という経済学の用語があります。簡単に言うと人間は周囲の人間の考え方や行動に取り残されたくないと考え、同調してくることがあるということです。例えば普段アニメを見ない人も、あまりに周囲が盛り上がるので「鬼滅の刃」を検索してしまい、少しかじると、さも鬼滅の刃の人気は当然であるかのように振る舞ってしまうのです。ですから周囲に介護は特殊だと言う人間が沢山いれば、自分もそのように思い、発言する可能性が高くなるというわけです。

 

皆さんも「この業界は特殊だから」と言ったことや聞いたことはないでしょうか。確かに、介護保険制度や医療保険制度に基づく業界なので、「特殊」な点はあります。しかしながら、「特殊」であることを盾に思考を止めてしまうと改善ができなくなります。

 

そもそも介護に関わらずどんな業界の人であっても「あなたの業界は特殊ですか?」と聞かれたら、ほとんどの人が「うちは特殊です!」と嬉しそうに話すはずです。

 

自分は至って普通だと認識し、外部の良い点を真似し、学び続けなくては行けないと考えています。

 

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